【富山県立高校入試・国語対策】古典
古文風のオリジナル本文を使い、歴史的仮名遣い・主語判定・内容理解を確認します。
古典は、知識だけでなく、注釈を手がかりに文脈を追う力が必要です。
■ 問題
次の古文風の文章を読んで、あとの問いに答えなさい。
ある里に、花を好む翁ありけり。春ごとに山へ行きて、まだ咲かぬ枝を見つつ、「今年は早く咲かむ」と人に言はむとしける。ある年、翁、若き者を伴ひて山に入りぬ。若き者、咲きたる花ばかりを見て喜び、咲かぬ枝をば見過ぐしけり。
翁、杖を振りければ、若き者立ち止まりぬ。翁いはく、「花は咲きたる時のみ美しきにあらず。つぼみの内に、明日の色を思ふ心こそ楽しけれ。」若き者、これを聞きて、しばし枝を見つめたり。
帰る道に、若き者、「今日は花少なし」と言ひければ、翁、「少なきによりて、かへりてよく見えぬるものもあり」と答へたり。若き者、その言葉を聞きて、山道の小さき草の芽を見つけ、はじめて春の近きを知りぬ。
注 翁=年をとった男。 かへりて=かえって。 知りぬ=知った。
問一
本文中の「言はむ」を現代語に直し、すべてひらがなで書きなさい。
問二
本文中の「振りければ」の主語として最も適切なものを、次から一つ選びなさい。
ア 若き者 イ 翁 ウ 花 エ 山道
問三
次の文の空欄に入る一字を、本文中から抜き出しなさい。
翁は、花が咲いた時だけでなく、つぼみの中にある明日の【 】を思うことに楽しさがあると考えている。
問四
次の一文を入れるなら、本文中のどこが最も適切か。その直後の五字を本文中から抜き出しなさい。
その時、若き者は翁の言葉を少しわかりかけたり。
問五
本文の内容に合うものを、次から一つ選びなさい。
ア 翁は、咲いた花だけを見ることが大切だと若き者に教えた。
イ 若き者は、花が少ないことを理由に山へ行くのをやめた。
ウ 翁は、まだ見えないものに思いを向ける楽しさを若き者に教えた。
エ 若き者は、翁の言葉を聞いても何も感じなかった。
■ 解答
問一 いおう
問二 イ
問三 色
問四 はじめて
問五 ウ
■ 解説
問一は、古文の助動詞を含む表現を現代語に直す問題です。「言はむ」は、「言おう」という意味になります。すべてひらがなで書くので、「いおう」と答えます。
問二は主語判定の問題です。本文では「翁、杖を振りければ」とあり、杖を振った人物は翁です。したがって、答えはイです。
問三は、本文中の表現を正確に見つける問題です。翁は「つぼみの内に、明日の色を思ふ心こそ楽しけれ」と言っています。したがって、空欄には「色」が入ります。
問四は、文脈に合う場所を考える問題です。挿入文の「翁の言葉を少しわかりかけたり」は、若き者が草の芽を見つけて、春の近さに気づく直前に入れるのが自然です。そのため、直後の五字は「はじめて」となります。
問五は本文全体の内容理解です。翁は、咲いた花だけを見るのではなく、まだ咲いていないつぼみや小さな芽から、これから訪れる春を想像する楽しさを若き者に教えています。したがって、答えはウです。
■ 学習ポイント
- 古文では、現代語と形が違う言葉の意味を文脈から考える。
- 主語が省略されているときは、直前の人物と動作の内容を確認する。
- 挿入文の問題では、前後の内容が自然につながる場所を探す。
- 注釈を使いながら、本文全体の教訓や人物の変化を読み取る。
※本記事は、過去問分析をもとに当塾が作成した学習用コンテンツです。出題傾向の分析・整理にはAIも活用しています。
教育センター学習塾では、古典の基礎知識から内容理解まで、富山県立高校入試に合わせて練習しています。
