【富山県立高校入試・数学対策】平面図形と空間図形
今回は、富山県立高校入試の数学で見られる、平面図形を回転させてできる立体と、その展開図を考える問題を取り上げます。
平面図形の辺の長さを求めたあと、回転体の体積、展開図上の最短経路へと考えを進めます。試験後半では、図の対応関係を正確に読み取り、複数の段階を順序よく処理することが大切です。
今回の予想問題
図1のように、∠A=90°の直角三角形ABCがあります。辺ABの長さは5cm、辺BCの長さは10cmです。

この直角三角形ABCを、辺ACを軸として1回転させると、図2のような円すいができます。
問1
辺ACの長さを求めなさい。
問2
この円すいの体積を求めなさい。ただし、円周率はπとします。

次に、この円すいの底面の円周上に、直径の両端となる2点P、Qをとります。
円すいの側面だけを通って点Pから点Qまで糸をかけます。図3は、点Pを通る母線で円すいの側面を切り開いた展開図です。
問3
円すいの側面だけを通る、点Pから点Qまでの最短経路の長さを求めなさい。
取り組み方
この問題では、平面図の各辺が、回転後の立体のどの部分に対応するかを整理することが重要です。
| 平面図の辺 | 回転後の円すい | 長さ |
|---|---|---|
| AC | 高さ | 問1で求める |
| AB | 底面の半径 | 5cm |
| BC | 母線 | 10cm |
問1では三平方の定理、問2では円すいの体積の公式を使います。
問3では、曲面上の最短経路を、展開図上の直線として考えます。展開図にしたときに、点Pと点Qがどこに移るかを正確に確認しましょう。
正解
問1:5√3cm
問2:125√3π/3cm3
問3:10√2cm
解説
問1 直角三角形の辺の長さ
三角形ABCは、∠A=90°の直角三角形です。斜辺はBCなので、三平方の定理より、
AC2+AB2=BC2
AB=5、BC=10を代入すると、
AC2+52=102
AC2+25=100
AC2=75
ACは正の長さなので、
AC=√75=5√3
したがって、辺ACの長さは5√3cmです。
問2 回転してできる円すいの体積
直角三角形ABCを辺ACのまわりに回転させると、辺ABが円を描きます。
したがって、できる円すいの底面の半径は5cm、高さは問1で求めた5√3cmです。
円すいの体積は、
底面積×高さ×1/3
で求められるので、
π×52×5√3×1/3
=π×25×5√3×1/3
=125√3π/3
したがって、体積は125√3π/3cm3です。
問3 展開図上で最短経路を考える
まず、円すいの側面を開いたときにできるおうぎ形の形を確認します。
おうぎ形の半径は、円すいの母線と同じ10cmです。また、おうぎ形の弧の長さは、円すいの底面の円周と等しくなります。
底面の半径は5cmなので、底面の円周は、
2π×5=10π
です。
一方、半径10cmの円全体の円周は、
2π×10=20π
です。おうぎ形の弧の長さ10πは、半径10cmの円周20πの半分なので、側面の展開図は半円になります。
点Pと点Qは、底面の円の直径の両端にあります。そのため、底面の円周に沿ったPからQまでの長さは、底面の円周の半分です。
展開図でも、点Pから点Qまでに対応する弧の長さは、半円の弧全体の半分になります。半円の中心をOとすると、Pに対応する弧の端からQまでの中心角は90°です。
円すいの曲面上の最短経路は、側面を切り開いた展開図上では、対応する2点を結ぶ直線になります。
OP=OQ=10cm、∠POQ=90°なので、三角形POQは直角二等辺三角形です。三平方の定理より、
PQ2=102+102
=200
したがって、
PQ=√200=10√2
よって、円すいの側面だけを通る点Pから点Qまでの最短経路の長さは10√2cmです。
この問題で身につけたいポイント
- 平面図の各辺が、回転後の立体の高さ・半径・母線のどれに対応するかを整理する。
- 体積を求める前に、回転軸と底面の半径を図から正確に判断する。
- 曲面上の最短経路は、展開図上で対応する2点を結ぶ直線として考える。
まとめ
平面図形を回転させる問題では、もとの図形の辺が、立体のどの部分になるのかを確認することが出発点です。今回は、辺ACが高さ、辺ABが底面の半径、辺BCが母線に対応しました。
また、立体の表面に沿った最短経路は、立体のままでは長さを求めにくいため、展開図に直して考えます。弧の長さから展開図の形を判断し、対応する点を正しく置いてから直線距離を求めることが大切です。
試験後半の空間図形では、一つひとつの計算だけでなく、平面図、立体図、展開図の関係を行き来する力が問われます。図に分かっている長さを書き込み、段階ごとに条件を整理する習慣をつけましょう。
※本記事は、過去問分析をもとに当塾が作成した学習用コンテンツです。出題傾向の分析・整理にはAIも活用しています。

