【富山県立高校入試・数学対策】動点と関数
今回は、富山県立高校入試の数学で見られる、図形上を動く点と関数を組み合わせた問題を取り上げます。
点が辺のどこにあるかによって、面積を表す式が変わることに注意しながら、式・グラフ・条件を満たす時刻まで順番に確認しましょう。複数の条件を整理する必要があるため、試験後半では時間配分も大切になる問題です。
今回の予想問題
次の図のように、縦6cm、横8cmの長方形ABCDがあります。
点Pは点Aを出発し、長方形の辺上をA→B→C→Dの順に、毎秒2cmの速さで動き、点Dで止まります。
点Pが点Aを出発してからt秒後の三角形APDの面積をycm2とします。

問1
t=3のとき、三角形APDの面積を求めなさい。
問2
点Pが辺CD上にあるとき、yをtの式で表しなさい。また、そのときのtの変域も答えなさい。
問3
tとyの関係を表すグラフを、0≦t≦11の範囲でかきなさい。
横軸をt、縦軸をyとし、必要な点を線分で結びなさい。
問4
三角形APDの面積が12cm2となるのは、点Pが点Aを出発してから何秒後ですか。すべて答えなさい。
移動時刻の整理
点Pが各頂点に到着する時刻と、そのときの三角形APDの面積を整理します。
| 点Pの位置 | A | B | C | D |
|---|---|---|---|---|
| 出発後の時刻 | 0秒 | 4秒 | 7秒 | 11秒 |
| 面積 | 0cm2 | 24cm2 | 24cm2 | 0cm2 |
ABを進む時間は8÷2=4秒です。BCを進む時間は6÷2=3秒なので、点Cに着くのは7秒後です。
CDを進む時間は8÷2=4秒なので、点Dに着くのは11秒後です。
正解
問1:18cm2
問2:y=−6t+66、7≦t≦11
問3:(0,0)、(4,24)、(7,24)、(11,0)を順に線分で結ぶ。

問4:2秒後、9秒後
解説
問1 点Pが辺AB上にある場合
t=3のとき、点Pが進んだ距離は3×2=6cmなので、AP=6cmです。
三角形APDでAPを底辺とすると、高さは長方形の縦の長さと同じ6cmです。
y=6×6÷2=18
よって、面積は18cm2です。
問2 点Pが辺CD上にある場合
点Pが点Cに着くのは7秒後です。そこからt秒後までに、CD上を進んだ距離は、
2(t−7)cm
です。CD=8cmなので、DからPまでの長さDPは、
DP=8−2(t−7)=22−2t
DPを底辺とすると、DPは長方形の上辺に含まれる水平な線分です。点Aから直線DPまでの高さは、長方形の縦の長さと同じ6cmです。
y=(22−2t)×6÷2
=−6t+66
点Pが辺CD上にあるのは、点Cに着く7秒後から点Dに着く11秒後までなので、変域は7≦t≦11です。
問3 区間ごとの式とグラフ
点Pが辺AB上にあるとき
AP=2tなので、
y=2t×6÷2=6t
0≦t≦4
点Pが辺BC上にあるとき
Pから直線ADまでの距離は常に8cmです。AD=6cmを底辺とすると、
y=6×8÷2=24
4≦t≦7
点Pが辺CD上にあるとき
y=−6t+66
7≦t≦11
| tの範囲 | 点Pの位置 | yの式 |
|---|---|---|
| 0≦t≦4 | 辺AB上 | y=6t |
| 4≦t≦7 | 辺BC上 | y=24 |
| 7≦t≦11 | 辺CD上 | y=−6t+66 |
グラフの元データとなる主な座標は、次のとおりです。
| t | 0 | 4 | 7 | 11 |
|---|---|---|---|---|
| y | 0 | 24 | 24 | 0 |
(0,0)と(4,24)、(4,24)と(7,24)、(7,24)と(11,0)をそれぞれ線分で結びます。区間のつなぎ目で面積の値が一致するため、グラフは途切れません。
問4 同じ面積になる時刻をすべて求める
面積が12cm2になる時刻を、点Pがいる辺ごとに調べます。
点Pが辺AB上にあるとき
6t=12
t=2
2は0≦t≦4を満たします。
点Pが辺BC上にあるとき
面積は常に24cm2なので、12cm2にはなりません。
点Pが辺CD上にあるとき
−6t+66=12
−6t=−54
t=9
9は7≦t≦11を満たします。
したがって、答えは2秒後、9秒後です。「すべて答えなさい」とあるため、一方だけで終わらないように注意しましょう。
この問題で身につけたいポイント
- 点が各頂点に到着する時刻を、辺の長さと速さから先に求める。
- 点がいる辺によって場合分けし、それぞれの区間で面積の式を作る。
- 条件を満たす時刻はすべての区間で調べ、求めた値が変域内にあるか確認する。
まとめ
動点と関数の問題では、いきなり式を作ろうとせず、点が頂点に着く時刻を整理することが重要です。今回の問題では、点Pが辺AB、辺BC、辺CDのどこにあるかによって、面積の変わり方が異なりました。
グラフをかくときは、区間の端の値を確かめることで、式や計算の誤りに気づきやすくなります。試験後半の総合問題では、場合分け、式、グラフを順序よく処理し、最後に変域や解の個数まで確認する習慣をつけましょう。
※本記事は、過去問分析をもとに当塾が作成した学習用コンテンツです。出題傾向の分析・整理にはAIも活用しています。
